東京プリンスホテル

 夜に訪ねたので、東京タワーを背景に撮影。東京プリンスホテルは、東京オリンピック(1964年)に合わせて建造されました。プリンスホテルの由来は、西武グループの創始者・堤康次郎氏が、戦後、旧宮家・華族が都心部に所有していた邸宅地を買収し、そこにホテルを開業したからですが、この東京プリンスホテルのもとは徳川家霊廟跡です。ここにあったのは、二代秀忠(台徳院)、秀忠正室のお江(ごう)(崇源院)、六代家宣(文昭院)、七代家継(有章院)の霊廟と、九代家重、十二代家慶、十四代家茂の宝塔。徳川家霊廟は1945年(昭和20年)に空襲で大部分が焼失。霊廟に祀られていた徳川家の方々は、1958年(昭和33年)に改葬され、墓所は増上寺本堂裏に移転しているそうです。
 ホテル敷地内、入口前には空襲で焼け残った旧有章院霊廟二天門がいまだ健在です。
そうそう、奇しくも現在、戦火で消失した秀忠の墓所、台徳院殿霊廟の精巧な明治期の大型模型が約100年ぶりに英国から里帰りし、増上寺で公開中です。